【未破裂脳動脈瘤疑い】といわれた!32歳春。

【未破裂脳動脈瘤疑い】といわれた!32歳春。



1.見つかったきっかけ

32歳のとき、全身の人間ドックを受けた事で判明しました。

2人目もそろそろほしいし、産んだら産んだで忙しくなるだろうから、その前に自分の健康状態を知っておきたい!ということでこのタイミングで受けることにしました。

受けた項目は、

  • 脳ドック(MRI)
  • PETガン検査
  • 胃カメラ
  • 血液検査

でした。

2.人間ドックの結果

1週間後くらいに脳ドックの結果だけ先に郵送されてきました。

脳ドックでひっかかるなんて夢にも思っていなかったので、軽い気持ちで開けたところ

要精密検査

3mm程度のコブのようなものがあり、動脈瘤の疑いとのこと。

ショックでした。

頭の中が真っ白になって、日常が日常じゃなくなったような不思議な感覚に。。

脳動脈瘤が破裂するとクモ膜下出血を起こす事は知っていました。クモ膜下出血は致死率が高く、予後が悪い事も。

でも一番先に思ったのは4歳の娘を残して死ねない!!と。。

検査を何度もした今思うと大袈裟だったな〜と思いますが、当時は人生終わった。。くらい落ち込みました。

落ち込んでいてもしょうがないので、再検査の予約を急いでとりました。一人で話を聞く勇気がどうしてもでなかったので、夫についてきてもらうことにしました。

再検査の予約が3日後にとれたのですが、その日まで落ち込みすぎて全てがうわの空でした。

3.精密検査(MRI)

ようやく再検査の日がやってきました。

待ちに待っていましたが、気分は落ち込み、生きた心地がせず、お医者さんになんて言われるのだろうと怖くて仕方がありませんでした。

まずもう一度MRIを撮りました。

再検査の結果は、

脳動脈瘤『疑い』

やはり、今回も『疑い』が取れず。

その理由が、

MRIはCTと似ていてトンネル状ではありますが、X線管のようなものは存在せず、何かが回転していることもありません。トンネル自体が巨大な磁石です。物質が強力な磁場の中に置かれ、特定の周波数の電波を照射されるとその中の水素原子が同じ方向を向きます。(磁気共鳴・励起と呼びます)しばらくしてこの電波を切ると各組織(水・脂肪・骨・癌などなど)は独自の速さで元の安定した方向に戻っていく性質があります。(緩和と呼びます)この戻る速度差を白黒で表現したものがMRIです。

MRI=Magnetic Resonance Imaging

Magnetic:磁気

Resonance:共鳴

Imaging:画像

引用元:5分でわかる!MRIのおはなし|厚生連高岡病院

https://www.kouseiren-ta.or.jp/gakujyutsu/2018/05/30/7545/

つまり

MRIは、水素原子が各組織に戻っていく時間の違いによって、画像を再構築したもの。

MRIは再構築した画像であって、実像ではない。そのため3mmがコブかどうか断定するのが難しい。

さらに位置が悪いようで、血管の二股に別れる根元が膨らんで見えているだけかもしれないとのこと。

しかし、コブのように見えるもののある血管が、クモ膜下出血の好発部位であると。。

先生からは2つの選択をもらいました。

  1. 造影剤を使った検査をしてみる
  2. このままMRIのみで経過観察

そもそも3mmという大きさだと、手術(コイル塞栓術や、クリッピング術)という選択はあまりないのでMRIを定期的に撮りながらの経過観察になるだろうとのこと。

先生からは加えて、造影剤もリスクがあるから、次回までによく考えてきてね。と言われました。

(造影剤の副作用)
1軽い副作用 (発生頻度 3%程度、100 人につき 3 ) 吐き気・動悸・頭痛・かゆみ・発疹などで特に治療を要しないことが多い。
2重い副作用 (発生頻度 0.01%程度、1万人につき1) 呼吸困難・意識障害・血圧低下などによって治療が必要となり、 後遺症が残る可能性がありま す。また、入院や手術が必要な場合があります。
3その他の副作用
10-20 万人につき 1 人の割合(0.0005~0.001%)で死亡する場合もあります。 ■喘息(ぜんそく)の既往がある方は、
ない方に比べて重い副作用のおこる確率が約 10 倍高いと報告されています。 ■検査後1週間程度がたってからも、発疹かゆみなどが起こる場合があります。 ■造影剤注入中や注入直後に、一時的に気分が不快になることがありますが、
血管の反射による 血圧低下で過敏症ではありません。http://www.rgmc.izumisano.osaka.jp/wp/wp-content/uploads/2020/03/09_zoei_sideEffect_CT.pdf

良く考えるも何も、このまま経過観察にしたら『疑い』がとれません。

造影剤のリスクを理解しつつも、すぐさま造影剤検査をお願いしました。

4.再々検査(造影剤検査)

後日、造影剤検査を受けました。

造影剤検査初体験!

造影剤は一瞬で全身に回るように太い針で入れるようなのですが、針が太いので太い血管で、長さもそこそこないといけない

余談ですが、私の場合なかなか真っ直ぐで太い血管が見つからず、看護師さんが代わる代わるごめんね〜と言いながら腕をバシバシ叩き、3人目の看護師さんでやっと準備が整いました。看護師さん泣かせの血管のようです。結局前腕の内側の血管からでした。

造影剤を入れると熱い感じがします

と言われたのですが、熱いとは、、?と、思っていたのですが、実際本当に

全身がブワッと熱い!!!

少しパニックになるくらい出会ったことの無い違和感でした。もう二度とごめんだと思いました。

そして造影剤検査の結果は

脳動脈瘤疑い

そうです。そうなんです。

結局実物を撮影したところで、『疑い』はれなかったんです。理由としてはやはり、前述した通り、血管が二股になるところの膨らみかもしれないとのことでしたは。はっきりしたかった。。

5.その後の治療方針

結局MRIでの経過観察ということになりました。最初の方は3ヶ月くらいおき、次が半年、その辺で問題無さそうなら年1回くらいにしましょう。とのことでした。

つまり、経過観察中に大きくなれば動脈瘤だし、大きくならなければ元々の血管の形かもねという感じのようでした。

6.これから

前述した通り2人目がほしかったので、妊娠希望というのを先生に伝えていました。

私の心配を他所に先生は、特に気にしなくて大丈夫!と、言っていました。一安心?でいいのか、、?と疑問でしたが、

脳動脈瘤疑い

と言われてから何回かMRIを撮った結果、瘤のように見える所は大きくなっていないようなので、とりあえずは一安心だと思っています。

当時、不安でかなりの検索魔になっていたので色々調べていたところとても参考になるデータが載っていました。

出血のリスクは瘤の大きさ、場所(前交通動脈、後交通動脈)、形状(不整形)に影響されることがあきらかとなりました(図1,2,3)。
(図1)
(図2)
(図3)
引用元:UCAS JAPAN-日本脳神経外科学会
http://jns.umin.ac.jp/member/UCAS/ucas.html

これによると私の場合3mmと言われたので、

年間、1000人中34人破裂するかも

くらいの確率のようでした。こうやって考えると決して低くはないように感じますが、ストレスも絶対に良くない因子の一つだと思うので思い詰め過ぎず、リラックスして過ごしていこうと思います。(これがなかなか難しいですが。。)

2年経った今は1年に1回程、MRI検査での経過観察をしています。

今のところ大きくなったりはせず問題はありません。今後も大きくなりませんように。



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